C翼二次創作/小次健love!  

103.『東邦学園中等部・保健室』(名刺SSテキスト版)

「若島津、日向さんが指切った」
「ええっ! なんで?」
「調理実習で調子こいてたらしくて包丁でザックリ」
もうっ。なにやってんだよ。
バカハカバカバカ……あっ! いてててて……。
痛い、痛い。
でも、保健室に行かなくちゃ。
俺が行ってどうなるもんでもないけど行かなくちゃ。
「日向さんっ、だ、大丈夫なの?」
「ちびっと切っただけ。……おい、おまえ、肘」
「肘?」
「肘、血がでてるぞ」
「え? ああ、階段で転んだ」
「なにやってんだよ。先に手当してもらえ。先生。すみません、こいつが先」
「いいです。日向さんの指が先」
「いいから。お前が先」
「いいって。これくらい」
「うるさい早く手当してもらえ」
「大丈夫だってば」
『もう、どっちでもいいから二人で適当にやっといて~』
「先生いなくなっちゃったよ」
「おまえのせいだからな。おとなしく腕を出せ」
「ごめん」
「なんですっ転ぶんだよ」
「なんでだろ」
「かっこわりぃ」
「だよね」
「マヌケ」
「ほんと、ほんと」
「気をつけろよ」
「わかったからそんな大袈裟に包帯巻かなくても……」
「そうか?おまえが指切ったら俺は骨折してたかもしれないぞ」
「なにそれ?」
「別に。なんとなく、さ」




(2019.7.8twitter投稿)リメイク


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