C翼二次創作/小次健love!  

不安



熱い夜のあとの静かな朝

☆拍手ありがとうございました。
なんと、月が変わってから一つも書いていませんでした。

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ある晴れた秋の朝

「起きろォ」

言い方もガバッと布団を剥ぐる動作も乱暴なのに、俺を見下ろす瞳は優しかった。

「……ン…いま何時?」
「八時」

「うそ!」
一分で顔を洗って、一分で着替えをして、朝食は? パンとかあったかな?
休み時間に購買に行くしかないか。
ああああー、やらかした。
若島津健一生の不覚。
無遅刻無欠席だったのにぃぃー。

ぐっちゃぐちゃにもつれた髪を撫でていると、ドンと肩を押された。
あ、天井が見える。
と思ったらバフと布団が腹に乗った。

「嘘だ」
「へ?」
「ぜんぜん間に合う。間に合うどころかあと十分寝られる」

むぅ。なんだよ、それ。
ギロリと睨みつけたはずなのに彼はププと笑った。

「可愛いなぁ」

む! 可愛いとか言うな。俺は男だゾ。

「ゴメンなぁ」

むむ。これっぽっちも反省の色が見えないんですけどっ。

「ちゃあんと起こしてやっからもっかい寝ろ」

眠気なんかすっとんだわ!

「日向さん、いつまで俺の腹に乗っかっているんですか。どいてください。起きますから」
「はいはいっと」

もうなんなんだよ。迷惑な人だなぁ……。
と思っていたら、今度は語尾を引っ張らずに「ゴメンな」と言って俺の顔を覗き込んだ。
無駄にイケボで腹が立ったけど、無駄にイケメン過ぎてすごく腹が立ったけど、この人にとことん弱いっていうかさー、なんだかんだで許しちゃうっていうかさー、

「起きる時間をちょい早くしたら、おまえと話す時間も長くなるかなぁと思ってさ」

なぁんて言われちゃうとね。

「日向さん、それじゃあ寝る時間が減るんですけど……」
「んー、それもそうだな。でも、十分くらい……」

のぼりたての太陽が広く細く、横や斜めに差し込んで、
壁も床も舞い上がった埃もキラッキラだった。

とりわけ眩しい瞳に自分を映し、
「いいですよ」と手を伸ばした。




なんじゃこりゃ。
通勤中クオリティ……
おはようございます。快晴です♪
 




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眠れない

さ、寒い。寒くて眠れない。
毛布を足せばよかったな。
でも、冬物はぜんぶ押し入れの奥に押し込んであるし、薄かろうが軽かろうが布団から出るよりここの方がましなわけで……。

ダンゴムシみたいに背を丸め、すりすりすりすり足を擦り合わせていると、
「うるせぇぞ」
隣のベッドから声をかけられた。
慌てて左足の甲にくっついていた右足を剥がしピンと伸ばした。
左足も同じようにした。
布団の中で「きをつけ」をし、そのあと日向さんに向けていた背中をシーツをつけた。

「ごめんなさい」

首だけ捻って謝った。
続く「うるさくして」は「うりゃあっ」と重なった。
え、と声を発する間もなかった。

バフッ。
ドンッ。
ガサッ。

「うっ」

掛け布団ごと移動してきた日向さんに乗しかかられ「うう」と呻くと、
また、

ガサッ。
バフッ。
ドン、はなかった。

「起こせよな」
「え?」
「明日。起こせ。ったく、変な時間に起こしやがって」
「ごめんなさい」

ふたつめの「ごめんなさい」は聞こえていたんだろうか。
「んー」と唸った三秒後には日向さんは眠りに落ちていた。

寒くて眠れなかったはずなのに、
あ、あつい。暑くて熱くて眠れない。





なんじゃこりゃ…

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