C翼二次創作/小次健love!  

恋の勝ち負け

「その本、おもしろいか?」

肩に後ろから顎を乗せられ、硬い髪で首を擽られる。

「おもしろいよ」
「ふぅん」
「日向さん、興味ないでしょ。もしかして、怒ってる?」

ほったらかしにしていたわけじゃない。
この本を俺が読み始めた時、彼はゲームに夢中だったのだから。

「おまえこそ」
「俺?」
「厚いな。何ページあるんだ?」
「何ページかな?」

紙の端に親指をひっかけぱらぱらとページを送る。
途中、束になった紙が乾いた音を立てた。
同時に彼がククと笑った。

「俺の勝ち」

意識して本を閉じたわけではなかったけれど、手元が狂った時点で俺は負けていたのだろう。

「セックスしようぜ」

サラリと言われ、ドクンと心臓が跳ねた。

「続きは明日にしろよ」
「イヤだと言ったら?」
「言わせねぇよ」

耳に吹き込まれた息が熱かった。
痺れるような低音にそれまで頭の中で流れていた文字が跡形もなく消えた。
抗えないとわかっていながら悔し紛れに文句をつけた。

「自分だってゲームをしていたくせに」
「だよな。ごめん、悪かった」
「悪いと思っているなら……んっ」

勝手ばかり言って俺の心を乱して揶揄って、だけど、その唇は泣きたくなるほど優しい。
いつだって彼は余すところなく俺に情を刻んでくれる。愛の言葉を惜しむこともない。
だから彼の言う通りなのだ。
恋を自覚した十代からずっと俺は彼に負け続けている。



「さっき、俺の勝ちって言ったけど、負けたのは俺だった」
「え?」
「急にくる。『好き』がぐあーっと溢れることが。だから……」

続きは俺が言わせなかった。
首に腕を巻きつけ彼を引き寄せたから。






なんかまとまらかったので画像にしないでそのまま流します。
日向さんに「言わせねぇよ」と言わせたかっただけ〜♡












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水の粒



雨でもう一個書きました。
相変わらずのなんてことないお話ですが、寮でこんな時間も過ごしてほしい

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愛しい横顔




文字数オーバーしてしまいました。

小次健さんは『愛しい横顔』をお題に、140字でSSを書いてください。
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/320966

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ハクチョウゲ



背景は昨日撮った我が家のハクチョウゲ。
小さな花なんですけどほんのりピンクがさしているのが可愛いです。花言葉は「純愛」。
特に「純愛」を入れ込もうと意識して書いたわけではないのですが、それもありだったかもしれませんね。
すごく短いですが、浮かんだ情景やこの文の二人のバックグラウンドをきっちり書けばもっと長くすることはできました。削いで削いで削ぎ落としたらこうなったという感じです。
ハクチョウゲはほったらかしにしていても毎年花をつけてくれます。丈夫なんですよ。
控えめな花ですが強い!
会えない季節がある二人。六月に咲く雪が「会える季節」を連れてきて、ついポロッと口にしてしまった若なのでした。

せっかく削いだのに説明したら意味ないですね。
私としては伝わっていたら嬉しいのですが、お心のままに♪



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(書きかけ)日向父と若父と幼児

確か書き始めたのは二年くらい前。それからずーーーっと放置している捏造SSです。
おとしどころがみつからないというか、ぼんやりあるんですけどいつ書き上がるかわからないので「こんなものも書いていましたよー」……こんな感じでチラ見せしてしまいます。
てか、続きを書ける気がしません。
だって、他にもこういうのがたくさんあるんですもん。。。
途中でやめるクセ、どうにかならないものでしょうか???

↓ 日向父と若父と幼児の話(途中で切れています)
 ※捏造だらけ。日向父と若父幼馴染設定。


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