アルバムを更新しました。
まめこじけんは最新のものまで格納したらちょうど300枚になりました!
おやすみポエムや54文字は「タグあそび」アルバムに入れてあります。
もう、どれをどうすればいいの? これいらなくない?……なものまで入れてあります。
これを格納するくらいならフォルダの中にある下げっ放しのSSを、という気持ちもありますが、とりあえずアルバムも倉庫みたいなものなので。
表示が遅いのが気になりますが、テキスト版もぼちぼち更新しますので。
……て、テキスト版は10/300です。
いつ終わるんだ?状態ですが、ふらりとここに来た時についでに眺めて頂けると嬉しいです♡
[1回]
夏の大会が終わってしばらくの間、病院通いをした。
湿布や包帯の交換は、彼がしてくれた。
痛くないか? きつくはないか?
何度も聞いて丁寧に包帯を巻いてくれる。
「大丈夫。だいたいそんなかんじ」
「だいたい、じゃ困る」
彼の溜息に
「ちゃんと言え」
指先の柔らかさに
「日向さん、ありがと」
声が震えた。
お題:だいたいそんな感じ(2019.4.2Twitter投稿)
[2回]
「ハクシュン」
び、びっくりしたぁ。
「わりぃ。起こしちまったか?」
日向さんがグシッと鼻を啜った。
「寒いの?」
「いや、別にそういうわけじゃ……」
部屋の中はぐっちゃぐちゃ。
シーツもぐっちゃぐちゃ。
どうやら掛布団は俺が占領したらしい。
「平気か?」
「うん」
日向さんはまたグシッと鼻を啜り、「もうちょい寝てろ」と言った。
怠そうに立ち上がりかけた腰に手を回した。
「つかまえた」
「なんだよ。甘えてんのか?」
「かもね。少し温まったら?」
「そうだなぁ」
言いながら布団を整えてくれる。
甘やかされてるよなぁ、俺。
だって、自分のくしゃみで目を覚ましたことなんかないし。
(2019.4.1 Twitter投稿)リメイク
[1回]
いつもは耳で拾うものを目がとらえる。
「寒いな」
白い息に手をのばしかけた冬の朝。
(2019.3.31 Twitter投稿)再録
[2回]
「はい、どーぞ。アタリメだけじゃ嫌でしょ?」
「ワンカップかよ……」
「おやっさん、冷やでいいですかい?」
「いいっすよ」
「うーん」
「なんだよ」
「いいなぁ」
「なにが?」
「その年でワンカップが似合うなんて」
「おまえ、喧嘩売ってんのか? チッ。これじゃ足りねぇっつーの。一升瓶ごと持ってこいよ」
「はいはい。とっておきの吟醸酒じゃ。呑め、コジロー」
「なんだよ、それ」
「吉良監督の真似。へへ」
「おまえは何をやっても可愛いなぁ」
「日向さんもやって」
「おまえは牙の抜けた虎じゃ」
「似てない。……てか、よく自分でそんなこと言えるね。悲しくならないの?」
「少し悲しくなった。慰めてくれ」
(2019.3.30 Twitter投稿)リメイク
[3回]
姉からメールが来た。
『迎えに来て』
はあ?
「何処にいるの?」
『新幹線の中』
なんだよ、これ。
「何処に向かっている」
『なにその言い方。怒るわよ』
俺としかことが無駄なメールを打ってしまった。
「すみませんでした。何処に向かっているんですか?」
『駅』
駅って何駅! 何時に着くの。
あの人の上を行く女だな。
「何駅ですか?」
『名古屋。鞄が重いの』
だーかーらー、
「駅の何処に何時に行けばいいんですか?」
『決めて。あと30分くらいで着くはず』
馬鹿だな、俺。
初めから指定すればよかった。
ちょうど打ち終わったところでメール着信の音が鳴った。
『おれ名古屋』
あんた、日本語おかしいよ……。
てか、なんで名古屋ぁ?
あ! やばい!
ああ、よかった。こっちを先に見つけて。
「日向さんっ」
「よお、珍しいな、迎えに来るなんて。ははーん、たまにはホテルで、なんて思ってんな。パンツ履いてっかぁ? コートの下のキミ、元気っつ……お、お姉さんっ!」
(2019.3.29 Twitter投稿)再録
[2回]
何がどうという理由もなく、無性に抵抗したくなることがある。
疼く体に逆らって、ギリギリと追い込みたくなる。
狂いたいのか、狂っているのか、それとも、狂わせたいのか……。
「大人しく抱かれてりゃいいんだよ」
「今日は気分じゃないって言ってるだろ」
「俺がやりてぇんだ」
「勝手なことを言うな」
怒鳴り合い、肉をぶつけ合い、そしてシャツのボタンが弾け飛ぶ。
噛みつくような口づけて俺の言葉は塞がれる。
這いずり回る唇。
腰を抱く腕の強さ。
鼻を掠める体臭。
迸る汗、汗、汗。
ズブリと体内を犯されるその瞬間を待つこの身が恨めしいとさえ思う。
だから、もっと欲しがれよ。
もっと、俺に溺れろよ。
何がどうという理由もなく、時にめちゃくちゃに抱かれたくなる。
「おまえが抵抗するからだ」
その先にある彼が残した足跡を彼自身が辿る優しさを期待して。
(2019.3.28 Twitter投稿)再録
[3回]
今日は「ガンダムOO」を観て来ました。
4dx、腰が痛くなるので今日はパーカーを腰の後ろにセッティングして臨みました。
大丈夫だった。
一押しはロックオン(兄ちゃんの方)なのですが、アレルヤもかなりかなり好き。
今、映画観は前後左右の席をあけて座るようになっているので、ゆったり観られるんですよね。
映画館的には大ダメージなんでしょうけど、ひろびろ~。
☆拍手ありがとうございました。
↓ メッセージのお返事です。
[0回]
「雨だよ」
なんで、見ればわかることをみんな言うんだろう
だけど、こいつの口からでる「あめ」はいいと思う。
静かで、しとっとしていて、なんとなく柔らかいっつーか、そんな感じ。
今日は喉の調子が悪いみたいだ。
「日向さんも飴舐める?」
今度の「あめ」はまるくって、いかにも飴玉らしかった。
「なにニヤニヤしてんのだ」
「別に。雨と飴だし」
「変なの」とあいつは笑って、それから「雨は嫌いじゃないし、飴は普通」と言って、カラコロ口の中の飴玉を転がした。
「『嫌いじゃない』と『普通』はどっちがランクが上だ?」
「さあ……」
「俺、は?」
「日向さん? うーん。嫌いじゃないし、普通に好き」
なんだよ、それ。
たまには嬉しいことを言ってみろ。
「飴くれ」
腕を引き寄せ、溶けかけた飴を横取りした。
「あ、バカ。とるなよ。返せってば」
「返していいのか?」
耳まで真っ赤になって「返さなくていい」と言ったあいつの口に
プッと飴玉を放り込んだ。
いつの間にか、雨は上がっていた。
(2019.3.27 Twitter投稿)リメイク
[1回]
受話器の向こうであいつが何を見ているとか、
今日はどんな色の空を見て過ごしたのか、とか、
声や息遣いから探り、そこに小さな嘘が入り込むこともあれば、
わかっていながらそのままにすることもあり、
辛かったとは言いたくはないが、ただ、いまが幸せすぎるだけで
失くしたくねぇな、と、そんなことを思いながら寝顔を眺めているうちに……
また、寝そびれた。
「すげえよな。同じ時間に朝が来て、同じ時間に日が暮れるんだぜ。朝でもねぇのに『おはよう』って言わなくてもいいんだぞ」
頬をつつくと睫毛が揺れた。
「睫毛、なげえし」
鼻を撮むと眉の間に皺が寄った。
「苦しかったら口開けろー」
小さく開いた唇に近づけた指は、
「吸ってもいいぞ」
鬱陶しそうに払われたけど、
「かわいくねえな」
その後、長い腕が巻き付いてきて、
脚も巻き付いてきて、
「痛ぇよ……」
俺の言葉にあいつが笑った。
「やべえ、すっげ可愛い」
つか、どーしてくれんだよ、これ。
……俺、惚れすぎだろ。
(2019.3.26 Twitter投稿)リメイク
[3回]