C翼二次創作/小次健love!  

待ち合わせ

超珍しく部活のない日曜日。
二つ並んだベッドに寝そべりそれぞれスマホを弄る。

ブブと手に振動が伝わった。

——ラーメンでも食べに行きませんか?

「なんで直接言わねぇんだよ」
「え? 忙しそうだったから」
「暇そうだから誘ってきたんだろうが」
「ああ、そうかも」
「そうかもじゃねぇよ。っと、わけわかんねぇヤツだなぁ」

言いながらメッセージを送信した。

——OK。三十分後にバス停。

「バス停ってどこの?」
「東邦学園前」
「え? 待ち合わせるの? なんで?」
「なんでって……」

たまにはいいだろ? デートっぽくて。



「おまえ先に出ろ。俺は百数えてからダッシュする」
「わかった。俺はゆっくり歩く」
「それじゃ意味がねぇ。普通に歩け」
「俺が普通に歩いて日向さんがダッシュしたら意味ないんじゃ……」
「だったら俺も歩く。待たせるの嫌いだから俺が先に行く」
「俺も待たせたくない」
「我慢しろ」
「ええええー」

そんなこんなで待ち合わせてラーメン屋に行くことになったわけだが、バス停までの坂道がやばかった。

やべえ。ドキドキする。マジ、デートみてぇ。
デ、デートなんだけど。俺ら付き合ってんだけど。

「ひゅうがさぁぁーん」 

ばっ。オメエ、なんで走ってんだよ。

「歩けって言っただろうが。ちゃんと百数えたのか?」
「数えましたよ。走ったのは日向さんが見えたから」
「見えても歩けよ」
「そんなことを言われても……。日向さんの姿が見えたら嬉しくなってしまって」

ぐああああ。たまらん。可愛くてしょうがねぇ。
なんでコイツはこうなんだ? 
でけえくせに。俺より強ぇくせに。俺は瓦割れねーぞ。

「怒らないでくださいよ」
「怒ってねーよ」
「ほんとう?」

上目遣いヤメロ。

「ほんとうだ」
「よかった。さ、行きましょ。ラーメン、ラーメン。ウハー、嬉しいな」

た、頼む。
それ以上ハートを撒き散らさないでくれ。
ラーメンじゃなくておまえをバクっといきたくなるから。




なんじゃこりゃ。
こういうバカップル、久しぶりに書いた気がします。


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拍手ありがとうございました

昨日も書いたのですが(ツイにも)、ちょっと寄り道して淳誕用のお話を書いています。
すごく短いお話になると思いますが、ふだん小次健妄想しかしていないせいか他キャラをピンで書くのは難しいです。
できれば来月の反誕にも参加したいのですが、うーん。。。厳しそう。
とりあえず、途中まで書いてなんとかなりそうな気もする淳さまSSを優先して、スッキリした状態で小次健に取り掛かれれば、と思っています。

ツイッターに置いているWaveBoxを使って下さった方ありがとうございました。
お返事はツイッターでしています♪ 


☆拍手ありがとうございました。


↓ メッセージのお返事です


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恋の勝ち負け

「その本、おもしろいか?」

肩に後ろから顎を乗せられ、硬い髪で首を擽られる。

「おもしろいよ」
「ふぅん」
「日向さん、興味ないでしょ。もしかして、怒ってる?」

ほったらかしにしていたわけじゃない。
この本を俺が読み始めた時、彼はゲームに夢中だったのだから。

「おまえこそ」
「俺?」
「厚いな。何ページあるんだ?」
「何ページかな?」

紙の端に親指をひっかけぱらぱらとページを送る。
途中、束になった紙が乾いた音を立てた。
同時に彼がククと笑った。

「俺の勝ち」

意識して本を閉じたわけではなかったけれど、手元が狂った時点で俺は負けていたのだろう。

「セックスしようぜ」

サラリと言われ、ドクンと心臓が跳ねた。

「続きは明日にしろよ」
「イヤだと言ったら?」
「言わせねぇよ」

耳に吹き込まれた息が熱かった。
痺れるような低音にそれまで頭の中で流れていた文字が跡形もなく消えた。
抗えないとわかっていながら悔し紛れに文句をつけた。

「自分だってゲームをしていたくせに」
「だよな。ごめん、悪かった」
「悪いと思っているなら……んっ」

勝手ばかり言って俺の心を乱して揶揄って、だけど、その唇は泣きたくなるほど優しい。
いつだって彼は余すところなく俺に情を刻んでくれる。愛の言葉を惜しむこともない。
だから彼の言う通りなのだ。
恋を自覚した十代からずっと俺は彼に負け続けている。



「さっき、俺の勝ちって言ったけど、負けたのは俺だった」
「え?」
「急にくる。『好き』がぐあーっと溢れることが。だから……」

続きは俺が言わせなかった。
首に腕を巻きつけ彼を引き寄せたから。






なんかまとまらかったので画像にしないでそのまま流します。
日向さんに「言わせねぇよ」と言わせたかっただけ〜♡












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水の粒



雨でもう一個書きました。
相変わらずのなんてことないお話ですが、寮でこんな時間も過ごしてほしい

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