C翼二次創作/小次健love!  

更新のお知らせ

SSblog更新のお知らせです。

アルバムを更新しました。(まめこじけん401~タグ遊びとかいろいろ
blog記事
まめこじけん⑪……今日までの名刺SSをSSblogにUPしました。
もっとまめこじけんINDEX ……おやすみポエムなどのご案内記事を作りました。
・おやすみポエム
・54文字の小次健(54文字の物語ジェネレーターで作成したものだけの記事を作りました)

名刺SSテキスト版№111~120までUPしました。
ぜんぜん進んでいませんが今日はこれにておしまい。また忘れた頃にUPします。


※リンク切れなどございましたらお知らせ頂けると嬉しいです。

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120. 『この恋を』(名刺SSテキスト版)

同じ夢を見たいと思った。
彼の背中を守りたいと思った。
たぶん、彼の為なら全てを捨てられる。
この恋心ですら。

触れたい気持ちに蓋をして、言いたい気持ちを押さえつけて。
なのに、彼はそれを許さなかった。

「あんたの負担になりたくないんだ」

彼は熱い唇で俺の言葉ごと飲み込んだ。
掠れた声で言った。

「ずっとそばにいたいんだ。わかるだろ? 俺の気持ちが」

怖くて怖くてたまらない。
だけど、この恋を俺は止められない────。



(2019/8/15 twitter投稿)
あなたは『この人の為なら多分何でも捨てれる。この恋心ですら。って思ってる』小次健のことを妄想してみてください。

https://shindanmaker.com/450823


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119.『ケーキ』 (名刺SSテキスト版)

朝刊を十軒くらい順調にポストに投げ入れて、十一軒目の工藤さんちでデカい犬に吠えられて、二十軒目の千葉さんちで爺さんに「暑いからこれ飲んでけ」と牛乳を渡され、断るのも悪いし牛乳を飲んだらいつもより遅くなった。
「キャプテン、遅かったね」
「色々あったんだよ」
「俺も一緒に走ろうかなぁ」
「好きにしろ」と言ったら、あいつは本当にくっついてきた。
「終了―っ」
「ご苦労さまでした」
学校は休みだし、暑かったから公園に行った。
水道の蛇口を捻って頭から水をかぶり、そのあとベンチに座ってあいつが持ってきたビスケットを食った。
「キャプテン、ビスケット、好き?」
「好き」
「ケーキは?」
「普通。でも、チーズケーキは好きだ」
「ふぅん」
それだけなんだけどさ、


あいつが広げている新聞の日付を見ながら、過ぎた夏を思い出した。
「ずっと忘れてたけど、あの時だったんだな」
「何が?」
誕生日のチーズケーキ率が高いのは。
「おまえが好きな洋梨のタルトでもいいんだぞ」
よしそうするか。
「決まりだな」
「あのさ」
「なんだよ」
あいつは「タルトは好きなんだけど、一人で会話しないでよ」と言って長い腕を巻き付けてきた。




(2019/8/13 twitter投稿)
小次健さんは、「早朝(または朝)のベンチ」で登場人物が「抱きしめる」、「ケーキ」という単語を使ったお話を考えて下さい。
#rendai https://shindanmaker.com/28927


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118. 『タイガーズアイ』(名刺SSテキスト版)

「若島津」

呼んでおきながら何も言わずに顔を近づける。
彼の瞳の色に光に、悔しいと思いながら俺は目を伏せる。

「狡いよ、あんた」
「狡くもなる。誰にも渡したくねぇんだよ」



(2019.8/12 twitter投稿)
あなたは『視線だけで相手を口説き落とせる』小次健のことを妄想してみてください。

https://shindanmaker.com/450823


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117. 『砂に書いたラブレター』(名刺SSテキスト版)

「日向小次郎」
「いい名前だろ?」
「若島津健」
「ちょっと名字がね。普通でいいのに」

「そうか?」と言って、彼は砂の上に書いた俺の名前を丸で囲んだ。

「こいつはさ、この若島津健てヤツはさ、」
「なに?」

次の言葉を聞くことはできなかった。
たずねることもできなかった。
代わりに波の音を聴いた。
彼の腕の中で────。




(2019/8/7 twitter投稿)
今日の小次健のお題は「砂浜に書いたラブレター」
#創作のお題を決めましょう https://shindanmaker.com/804823


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116. 『息子』(名刺SSテキスト版)

尊も直子も勝も声をあげて泣いたから、小次郎は泣けなかった。
だから、わたしも泣けなかった。
「かーちゃん、座布団はここに重ねておけばいいか?」
「そこでいいよ。手伝わなくていいから早く寝なさい」
「わかった」
立ち込める線香の匂いに「泣いてもいいんだよ」と言ってあげたかった。
「小次郎、ちょっと来て」
「なに?」
「かーちゃん、ちょっと泣いてもいい?」
抱きしめると、堰を切ったように小次郎は泣いた。
「一緒に泣こう。いっぱいいっぱい泣こう」


私の前で小次郎が声をあげて泣いたのは、あの時だけだけど、
「辛いことがあったら『辛い』って言わなきゃ」
「心配しなくても言わせてくれる人はいる」
「彼女?」
「いや、友達」
浮かんだその子の名前を口にはださなかったけれど、「寮で食べなさい」と言ってお菓子を持たせたら、
「あ、これ、あいつが好きなヤツだ」と小次郎はふうわりと笑ったから……、

私が息子を抱きしめることはなくなった。
だけど、息子を抱きしめてくれる腕はある。
きっと、不器用な息子を温かく包んでくれる。
「他には何が好きなの?」
「誰?」
「おともだち」




(2019/8/4 twitter投稿)
貴方はかーちゃんで『いっそ泣いてくれたほうがましだった』をお題にして140文字SSを書いてください。
https://shindanmaker.com/587150



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115. 『日向から翼へ』(名刺SSテキスト版)

何人もの選手とユニフォームを交換してきた。
どれもこれも思い出深いものであることに違いはないが、その中に一際小さなユニフォームがある。
南葛中の10番だ。

ボロボロのユニフォームに俺は今も語りかける。
「翼、おまえがいるから俺は強くなれる」




(2019/7/28 twitter投稿 大空翼BD)

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114. 『スタンドの灯り』(名刺SSテキスト版)

長い指が乱れた髪を梳く。青白い光の中、ゆっくりと。
シーツの上に身を投げ出す体をスタンドの灯りが照らしていた。
「沢山抱いたよな。お前のこと」
「ぜんぜん足りないよ」
欲張りだな、と言うと、あいつはフフと笑った。
「でも今日はおしまい」
「出し惜しみか?」
「そ」
「ケチ」
「先は長いだろ?」
言いながら笑う瞳が妖しく揺れた。
「綺麗だな」
「…………?」
「お前。……初めて抱いた時もそう思った」
「寮?」
「スタンドの灯りがさ、これとはちょっと違う色だったけど、お前を照らしてた。綺麗だなって思った」
「…………」
「痛かったろ? もっと優しくしてやればよかったなって思うよ」
「痛かったよ。すごく痛かった。……だけど、俺は日向さんがくれるものならなんでも欲しいから……」
ゆっくりと近づく唇が、スタンドに照らされた人いの色が、俺だけだと言ってくれす。
「あんまり折れを喜ばせるな。図に乗るから」
「それは困ったな」
少し笑いを含んだ息を吐いてからあいつは言った。
「そういうあんたも俺は欲しいんだ」と────。





(2019/7/27 twitter投稿)リメイク


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